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「好きなことだけして生きていく。」ニューヨークでウェディングアイテムをつくるデザイナー社長とは?

投稿日:2018年8月9日 更新日:

小林ゆい | Yui Kobayashi

Forget Me Knot Design, LLC CEO

通販ストア「DIYstorePBW」「ねこねこぐろっさりー」代表 パソコン雑誌の編集長だった父親の影響で小学5年生の時に初めてホームページを作成。 中高時代はいわゆるガングロギャル。 中高一貫の進学校を高校1年生で退学後、通信制の高校へ編入。 2010年に武蔵大学社会学部メディア社会学科卒業し、 大手IT企業に入社。 サイトデザイン・サイト運営・マーケティング、プロモーションなどを担当。 2015年、結婚を機に独立。ウェディング関連の商品を販売するオンラインストア「DIYstorePBW」を立ち上げ、現在は活動拠点をニューヨークに移し活躍中。 Creema ウェディングカテゴリ ランキング総合第1位(2018年6月度) minne月間人気作家ランキング 家具・雑貨部門 第2位(2018年6月度)


ニューヨークで活躍する人を紹介するこの企画。今回はガングロギャル → 大手IT企業就職 → 沖縄専業主婦 → ウェディングアイテムのオンラインストアを立ち上げる → ニューヨークで起業と波乱万丈な人生を送っている小林さんにお話を伺いました。

(記事の内容は取材時のものに基づきます)

文/HOTDOG TIMES編集部 勝見伶央 撮影/勝俣泰斗

好きなことだけをしていく。

ーー中高時代はガングロギャルだったって本当ですか?

本当です。ほら。これ見てください。

中高時代の小林さん。この人がまさかニューヨークで社長になるとは誰が思ったか

ーーやばいですね。歴史を感じます。

当時はテレビでガングロギャルタレントとして番組の司会をしたり、ギャル雑誌の読者モデルをやったりしてました。

でも、私立の中高一貫校で校則が厳しくて高1の一学期で辞めちゃいました。

なんか、たいして勉強もしないのに行く意味わからなかったし朝眠いし電車嫌いだし。

ーーえ、そんなことで辞めちゃったんですか?(笑)

わたしの親が好きなこと(ギャル)を自由にやることを尊重してくれる人だったから、受け入れてくれました。面白がって毎日出かける前に玄関で私のガングロ姿を写真におさめてくれました(笑)

ーー親が好きなことを尊重してくれるのってすごく大事ですよね。

大学は行きたかったから高校を辞めた後は通信制の高校に行きました。だけど、模試の判定でどこの大学でもE判定になるくらい勉強できなかったんです。

でも、パソコン得意だったから、それならAO入試で一応受験してみようと思って、

AO試験の面接で「パソコン得意です。」といったら、たまたま合格して武蔵大学に行くことになりました。

ーーラッキーですね。で、大学は卒業できたのですか?(←舐めすぎ)

したよ!(←ちょっとキレ気味)

大学はすごく楽しくて教授とかもすごい優しかったから授業はきちんと受けてました。

わたし、AKBファンだから「AKBに恋するオタクたち」という卒論を書いたらそれが最優秀賞に選ばれて、とくに勉強を頑張った覚えはなかったけど結果的には優秀な生徒ということで卒業できました。

ーーえ、最優秀賞はすごいですね。

その後は新卒でドワンゴってニコニコ動画を運営している会社に入社しました。ドワンゴで2年半くらい働いたのだけど、ドワンゴは本当にいい会社でした。

まず私、面接で「ギャルサーやってました」しか話してないのにすぐ採用してくれました(笑)

あとでその当時の副社長に「なんで私のこと雇ったんですか?」って聞いたら「高校を途中で辞めてたから。挫折を知っている人は強い」と言われました。

高校を辞めたことはずっとマイナス要素だと思ってたからポジティブに受け取ってくれて本当に嬉しかったし良い会社だなと思いました。実際入ってみても本当にいい会社で、金髪ギャルで毎日遅刻してくるような私を先輩も上司も優しく見守ってくれました。

ーードワンゴはすごくいい会社だったんですね。

はい。デザインの仕事も沢山させてもらえて、その時の経験が今の仕事に繋がっているなと思います。でも、いい会社過ぎてこのままだといつか転職したくなったときにどこの会社にもいけないと焦りを感じていました。だから、逆ににブラック企業で働いてみたいなと思っていたら、たまたま知り合いがアパレルブランドのオンラインストアを立ち上げていて、アパレル企業だからオンラインストアがわかる人がいないし、私がちょうどIT企業で働いていてWEBのことがわかるからという理由で友達に誘われてアパレル企業に転職しました。

ーーで、その会社は本当にブラックだったんですか?

はい。超絶ブラック企業でしたよ。

いつも深夜2時に仕事が終わるからタクシーで帰宅していました。しかもタクシー代が出ないから会社で寝たりしていました。会長はいつ撃たれてもいいように毎日、防弾チョッキをつけて会社に来ているような会社でした。

その会社には1500人くらい従業員がいたのですけど、オンラインストアの部署は50人くらいしかいないし、みんなWEBのこととか全然わからなかったので、25歳の未熟なわたしが主導でプロジェクトを進めていました。だから当時、会長に直接プレゼンする係もわたしだったんですけど、顔に水かけられるということもありました。

ーー顔に水をかけられるような世界が本当にあるのですね。(笑)

でも、何もできなかったわたしが全部やらなければいけなかったから物凄く勉強になって、そこでマーケティングとかプロモーションを学びました。もちろん会社にはだれもマーケティングとかプロモーションを教えてくれる人がいなかったから、当時担当してくださっていた広告代理店の方に教えてもらいながらなんとか仕事をしていました。

でも結局、そのあと体に異変が起きて、耐えられなくて1年10ヶ月でそのアパレル企業はやめました。

沖縄の専業主婦からウェディングアイテムのオンラインストアをはじめるまで

ーーいまはウェディンググッズをオンライン販売している訳ですが、どういうキッカケで始めたのですか?

アパレル企業をやめた後にいわゆる大手IT企業に転職しました。

でも、入社して10ヶ月くらいで、付き合ったばかりの彼氏(現在の旦那)が沖縄に出向になったというので、いきおいで出会って3ヶ月で結婚しました。そこから突然、沖縄のど田舎の専業主婦になりました。旦那様を支える素敵な奥様になろうと頑張ったのだけど、家事はお金にもならないし、やってもだれも褒めてくれないからつまらないと感じていました。

「あー、わたしの人生はこうやって一生終わっていくのか。 なんてしょぼい人生なんだ」と落胆していたら、ある日、主人が 「もう家事なんてしなくていいよ。 俺は家政婦と結婚したわけじゃない。 好きなことをしているゆいちゃんが一番好きだ」 と言ってくれたのです。

それから、主人のその言葉に甘えて、家事は思い切って全部やめました。

そして、その時ちょうど自分の結婚式の準備の真っ最中だったのですけど、日本にはあまりかわいいと思えるウェディングのアイテムが少ないなって感じていました。

せっかく今までの会社でマーケティングやプロモーションを学んだし、デザイン関連のしごとも沢山してきたので「だったら自分で作ればいいじゃん!」と思い立って現在運営しているウェブストアをスタートさせたのが、ウェディングアイテムのオンラインストアをはじめたキッカケです。

自身の結婚式で使用したアイテムはほとんど手作り。これをきっかけにウェディング関連の商品デザインがしたい!と火がついた。

ニューヨークから日本の花嫁に向けてカワイイを発信する

ーーこれまで波乱万丈な人生だったゆいさんですけど、いまニューヨークでのどのような活動をしているんですか?

今も継続してウェディングアイテムの販売を行っています。

ウェディングアイテムのオンラインストア『DIY store PBW』👇

ウェディングアイテムのオンラインストア「DIY store PBW」

最近では、ウェディングアイテムだけでなくてペットグッズやiPhoneケースなんかも作っています。ペットグッズはお客様のワンちゃん猫ちゃんの雰囲気をみてデザインをしていくんです。先日は猫だらけで有名な福岡県の相島にある美術館にも飾っていただけました!

ニューヨークに引っ越したおかげで最先端のトレンドを取り入れたデザインができることが強みです。自分が頭の中で”カワイイ”と思ったものをカタチにしていく作業が好きなんです。

ネコグッズのオンラインストア『ねこねこぐろっさりー』👇

ネコグッズのオンラインストア「ねこねこぐろっさりー」

ーー最近、起業したのですか?

はい。ついに私も社長です。かっこよくない?CEO!

会社名は「Forget Me Knot Design」っていいます。

ワスレナグサっていう花の英語が「Forget-Me-Not」っていうのだけど、私の名前がゆいで「ゆい=knot」って意味があって英語で結婚することを「Tie The Knot」っていうし色々しっくりきたのでこの社名にしました。

日本のオンラインストアのプラットフォームで成功したので、今後はアメリカでも私のデザインした商品を販売していきます。やっぱり日本人ってよく言われる通り細かいし私もそれが強みだと思います。

あと、私は特に「色」にこだわりがあります。

日本らしいとかアメリカらしいはよくわからないけど私は自分のデザインを作るときは「色」を最も大切にしています。私にしか作れない絶妙な色の配色とかそういうのをもっとアメリカの人にも知ってほしい。絶対「Awesome!」って言ってくれるもの作るから(笑)!

ウェディングだけじゃなくてもっと「漢字」とか「萌え」とか日本らしい文化を取り入れたデザインもしていきたいと思っています。

IT企業時代には気がつかなかった「好きなことだけをして生きていく」

ーー自分で作ったウェディングアイテムを販売し始めてから変化はありましたか?

今まで働くことは正直、「お金のため」だと思っていました。

でも、主人と出会って今のウェディングアイテムのデザインの仕事を始めてからは、それは全部間違いだったと気付いて、「好きなことだけをして生きていく」 という嘘のような人生が本当にあって、すごく良い人生を歩んでいると思います。

ーー好きなことだけをしているということですけど、いまのライフスタイルについて教えてもらえますか?

私は毎日好きな時間に起きて好きな時間に寝ています。ご飯は自分で作るけど、それ以外の家事は結構旦那がやってくれる。日本人に言うとみんなびっくりするけど、外に出るのが面倒くさいし、飼い猫とずっと一緒にいたいからオフィスは持たず自宅で作業をしています。苦手な仕事は全部日本にいる優秀なアシスタントたちがやってくれます。アシスタントもみんなそれぞれ子育てや趣味や本業があったりするので自宅作業で好きな時間に働けるようにしています。

あまりにもストレスフリーで最初は大丈夫か⁈と思ったこともあったんだけど、好きなことだけをしていたら不思議と自信がわいてきてポジティブになって毎日が今までよりも楽しくなって仕事も自分が予想していた以上に順調です。

いまのライフスタイルができるのも旦那があの時に、最高すぎる一言をかけてくれたおかげだと思います。 これはノロケになるけど本当に良い旦那に出会えて幸せ!

元気を与えられる活動がしたい

なぜか売店のおばちゃんの席を奪って、水を自慢気に販売し始めるゆいさん

ーー今後はどのような活動をしていくつもりですか?

とにかく今までずっと波乱万丈の人生だったから、同じように波乱万丈の人生を送ってる若者や人生つまらないなと感じてる主婦に元気を与えられるような活動がしたいです。

そしてできれば本を書いたり講演会をしたいです。

あとはやっぱり、アメリカでももっと私のデザインしたアイテムを使ってもらいたいです!

ーーいいですね。みんなゆいさんの話を聞いたら元気になると思います!! ニューヨークで講演会開きましょう!

 

Texted by カツミレオ


ゆいさんの活動はこちらでチェック

Instagram @may_pbw

ウェディングアイテム 『DIY Store “PBW”

ネコグッズ『ねこねこグロッサリー

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勝見 伶央  HOTDOG TIMES編集長。21歳。WEBデザイナー。 東京理科大学を休学して、2018年4月までニューヨークを観光中。WEBデザインの実績を詰みたいのでWEB制作をうけつけています。 Twitter&Facebookで「こんにちは」って送ってください。自動返信ロボットかのようにぼくが返信します。あ、あとホントにご飯を奢ってください。ニューヨーク内ならどこでもとりにいきます。orereo525@gmail.com 自己紹介記事はこちら

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執筆者:REO KATSUMI