こんにちは、HOTDOG TIMESの勝俣泰斗です。
前回は、「海外初心者必見。留学において英語より大事な心構えとは!?」という記事を書きましたが、今回は、留学していざ授業をとっていくといった時の履修登録のコツ)を紹介したいと思います。(あくまでアメリカ留学の経験がベースです)
大学によっては、実際に現地に着いてからクラス登録が始まる人や、渡米前から勝手にクラスが決められてる人もいるかも知れません。語学学校に通わず、いきなり四年制の大学やコミュニティカレッジに入った人は、ESL(第二外国語としての英語)のクラスが必修になっていることも多いです。大学では、大抵セメスターが始まった後でも、最初の一週間で授業を変えることができるので、自分でカスタマイズして、履修を登録することができます。
サクッと読むための目次
履修の基本 フルタイムが絶対条件

写真:Medium
まず、大前提として、学生ビザでアメリカの大学に留学している人は、フルタイムで授業を取る必要があります。フルタイムというのは、1セメスターで12単位(credits)以上を必ず取らないといけないということです。一コマが基本的に、3単位から4単位になっています。(一コマ分で週に合計150分〜200分目安)12単位なので、最低3単位のクラスであれば4つ。4単位のクラスであれば3つ取る必要があります。もちろん、それ以上取ることも可能で、通常であれば、18~21単位(つまり6コマ〜7コマ)くらいは申請なしで取れるようになっています。この12単位という基準を下回ると、学生ビザ違反となり、退学させられてしまうこともあるので気をつけてください。
クラスのレベルを知ろう
基本的にクラスには名前とコース番号がついていて、その番号をみることで授業のレベルが分かります。たとえば、HIS101であれば、ヒストリーの101レベルということになります。レベルは、100番台が易しく、300番〜400番台になるにつれ、難しくなっていきます。
100~199 Freshman(1年生用)
200~299 Sophomore (1〜2年生用)
300~399 Junior(3〜4年生用)400~499
Senior(3〜4年生用)※大学によっては、100番台でなく、1000番台を使用する大学もあります。
100番台、200番台クラスはLower Class(ローアークラス)と呼ばれ、300番台、400番台のクラスは(アッパークラス)と呼ばれます。
上の表の通り、1年生でも200番台のクラスを取ることもできますが、Upper Classは、Lower Classを履修していないと取れないものも多く、1、2年生の間にLowerクラスを終わらせる必要があります。
卒業までの全過程で必要単位について
アメリカの大学は卒業までに通常120~128単位を取得しなければなりません。
卒業に必要な履修コースは、大まかに4つの種類に分けられます。
大学全体で要求される必修の一般教養単位(コアカリキュラム)
学部の必修単位(専攻ごとに要求される必修単位)
専攻の必修単位(専攻ごとに要求される必修単位)
その他選択単位(その他卒業単位120~128単位を埋めるための選択単位)
300番台以上のUpper Classを42単位以上取得していることを条件にしている大学がほとんどです。
GPAについて
アメリカの大学の成績評価は A、B、C、D、F の5段階です。それぞれ、5、4、3、2、1、0ポイントの点がついています。それぞれの授業の成績に数字でポイントが与えられ、単位数との兼ね合いからGPA (Grade Point Average) という、成績の平均値が算出されます。
アメリカの大学では、GPA が2.0を下った学生に対して警告が与えられることになるのが一般的で、卒業の条件として、卒業時の成績が2.0以上とされていることが多いです。
一般教養課程(コアカリキュラム)
1〜2年のうちは、100~200番台に指定されている一般教養(コアカリキュラム)を修了させることがセオリーです。一般教養は、各分野から少しずつ必修の科目が決められていて、それを履修します。
典型的なコアカリキュラム例⬇︎
英語(English Composition) | 6単位 |
---|---|
文学(Literature) | 6単位 |
アート(Fine Arts) | 6単位 |
数学(Mathematics) | 3単位 |
自然科学(Natural Sciences) | 8~12単位 |
社会科学(Social Sciences) | 12単位 |
保健体育(Phisycal Education) | 2~4単位 |
授業の種類について

写真:Stock Photo
アメリカの大学には、3つの種類があります。
レクチャータイプ
一つ目はレクチャータイプ。大教室での講義です。生徒数が多く、パワーポイントなどを使って教授が説明するのを聴くタイプです。
セミナータイプ
もう一つは、セミナータイプ。20~30人ほどの小規模なクラスです。他の生徒とのディスカッションやクラスでのプレゼンの機会が多いので、最初は難しいと感じるかもしれません。
実技タイプ
もう一つは、実技タイプ。美術で実際に絵を描いたり、体育の授業や、ダンスの授業もあります。
この3つのクラスのバランスをうまく取ることが最初のセメスター攻略の鍵になります。
最初のセメスター授業の取り方
さて、単位の仕組みとコアカリキュラム、授業のタイプについて理解できたところで、実際に授業の取り方にうつります。コツは、「ベイビーステップからはじめる」ということ。最初のセメスターは、ホームシックがあったり、海外生活にも不慣れなので、無理は禁物。12単位を下回らず、賢くクラス選択をしましょう。ESLが取れる場合は、それを取ります。ただ、ESLをとっても卒業に必要な授業にはカウントされないので、まずはコアカリキュラムから授業を選択します。僕のアドバイスとしては、最初のセメスターは1〜2つのクラスに専念するのがいいと思います。
僕の場合はこんなクラスを取りました。
最初のセメスターの履修
- ESL Writing(ESLのライティングコース)
- ESL Grammer(ESLの文法コース)
- Introduction to Sociology(社会学入門)
- Visual Arts; Drawing(美術;お絵かきコース)
- Pre- Caluculus(数学の計算)
まず必修のESLのクラスを2つ。ESLは宿題も高校生の英語くらいのレベルで、先生も丁寧なのであまり負担になりません。他の留学生の友達もできやすいです。次に、1年生の頃の専攻がSociology(社会学)だったので、まずコアカリキュラムでもある社会学の一番易しい授業。だいたい、101番の授業はIntroduction to 〇〇というクラスになっているので、自分の専攻や、自分の興味がある科目の入門クラスを取るといいでしょう。次にとったのは、実技タイプの美術ですね。僕は、これも入門クラスなので、ハイレベルな技術やクオリティは要求されません。また実技なので、授業についていけないっていうことが少ないのでオススメです。他にもダンスや、スポーツ系の授業はある程度体動かすのが得意であれば、下手でも一生懸命やってれば高く評価されるんで、これで履修の負担を減らします。そして、もう一つが数学。アメリカの大学の一般教養レベルの数学は、ほとんど日本の中学3年生とか高1と変わらないので、かなり負担を減らせます。数学は英語が聞き取れずに困るといったことが少ないので、最初のセメスターで授業に慣れるにはぴったりの教科です。他にも化学などの強化も、高校で習う内容が理解できていれば比較的容易に授業が理解できるのでオススメです。
履修登録のポイントまとめ
ポイント
- ESLを取る!
- 自分の興味のある分野の入門クラスを1〜2だけ取る!
- 英語が不要な実技の授業を取る!
- 数学は最初のセメスターにピッタリ!
「留学してんのに、英語が不要ってどうなの?」って思う人もいるかも知れませんが、留学生活は長いです。いずれにせよ、コアカリキュラムとして取らないといけない科目ですので、最初のセメスターで慣らしてから、次第にレベルの高いクラスを取っていきましょう。レベルの高いコースになると、「ペーパーを10枚書け」とか「論文300ページ読んでこい」とかザラです。それに耐えうる力をつけるために、最初のセメスターはスマートに乗り切りましょう!
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